カラーリングと褪色について2014年8月 7日 05:52 PM
夏はカラーをされるお客様が多い季節。
カラーリングをした後に気になるのがカラーの持続性と退色。
最近カラーに関してのご質問が多いので今日はカラーの褪色について少し説明させて頂きます
?髪色の褪色と使用する水のPHとの関系
カラーリングの後、毛髪内部に留まっていた染料が、キューティクルの隙間から
流れ出て行く事を「褪色」と言います。
通常は閉じていて、毛髪内部の染料の流出を防いでくいるキューティクルが膨潤
して開くと、染料が外に出やすい状況となります。
髪を膨潤させるのはアルカリ。つまり、アルカリ性の水をヘアカラーに使用すると、
褪色しやすくなります。反対に、酸性の水を使用するとキューティクルが収斂して
閉じるので、染料が外に出にくくなります。
ところが、酸性の水は、色そのものを変えてしまう「変色」を引き起こしてしまいます。
つまり、酸性の水は、褪色を遅らせるのには効果的だが、変色のリスクが高まる
と言う事になります。
?色味によって異なる褪色の傾向
褪色の要因には、毎日のシャンプーやブラッシング、そして紫外線などが挙げられます。
特にシャンプーは回数が増えるに従い、毛髪内に残存する染料を減らしていきます。
ただ、ブラウン系の色味は、シャンプーの回数が増えても毛髪内部にとどまる色素が
多い色味です。その一方で、アッシュ系は少なくなりやすい色味になります。
理由は、ブラウン系の色素は分子が大きく、キューティクルから流出しにくい構造と
なっていて、アッシュ系の色素は分子が小さいため流出しやすい構造となっているからです。
マッシュ系やマット系が褪色が早く感じるのはそのためです。
なお、色味ごとの褪色の傾向は次のようになっています。
ブラウン系・・・・・色調は淡くなるが、色味は変わらない。
カッパー系・・・・・鮮やかさが失われブラウン系になっていきます。
アッシュ系・・・・・青みがなくなり、グレーに変わっていきます。
髪質によっては赤味のあるブラウンになる事も。
?熱で色が変わる
カラーリングされた毛髪は熱によって変色がおきます。これは、熱によって
毛髪内に留まっていた、染料の分子が壊されるためです。変色は温度が高く
なるほど激しくなり、同じ温度の場合は時間が長くなる程、変色が進みます。
ヘアアイロンによるスタイリングの時は特に注意が必要で、洗い流さない
トリートメントなどでブロー前に保護しておくことが重要となってきます。
カラーリングの褪色を防ぐには弱酸性のアミノ酸系シャンプーを使用する事、
そして、変色を防ぐにはブロー前の洗い流さないトリートメントなどでしっかり
髪を保護してからスタイリングをする事が重要となってきます。
さらに、トリートメントをしっかりすることによって紫外線から髪を保護する事が出来るので、
今の季節は特に、しっかりトリートメントをするようにしましょう。